ハッピーロード商店街を分断する道路計画
大山駅の西側に560mのアーケードを有するハッピーロードは、このまちのまさに象徴。地元住民だけでなく周辺地域からも訪れる人が多い一大商店街です。実際、1日の来街者は3万4千人と言われ、都内屈指の規模を誇っています。
こんなにも住民に愛され、なくてはならないライフライン機能を担ってきたこの商店街を衰退、いや、もしかしたら消滅させかねない道路計画が進んでいます。

それは、終戦直後の昭和21年に復興計画として決定されたもので、都補助26号と呼ばれる道路を、今交番のある踏切地点から川越街道まで400m弱延伸させ、水道タンク方面へつなげようという計画です。すでに土地の買収が進められています。
この道路延伸により、ハッピーロード商店街は、ほぼ真ん中で斜めに分断されるため、180m(全長の3分の1近く)にわたって剥ぎ取られ、ひとつの商店街としての連続性は消失します。
クロスポイントとピッコロスクエアの再開発
加えて、この計画による立ち退きなど負の部分を補うために発案されたらしい大規模開発も、大山というまちの有りようを壊す事業と言えます。それは、クロスポイント再開発とピッコロスクエア再開発と呼ばれるもので、タワーマンションを何棟も建てるという、このまちの身の丈に合わない大開発です(図参照)。
クロスポイント開発平面図

ここに誘致される商業施設は、地域経済を牽引できるほどの規模ではないとの指摘もあります。「バブルの夢をもう一度」と言わんばかりに大手ディベロッパーが主導するものですが、全国にはバブル経済の後遺症に30年以上苦しんでいる自治体もあるというのに、何の教訓にもなっていないようです。
クロスポイント開発イメージ図1(南西側から)
クロスポイント開発イメージ図2(北東側から)
ちなみに、当初は計画地域の対象者をタワーマンションに入居させるという話だったのに、大手ディベロッパーが主導することになると話が変わってしまい、多数の人が立ち退きとなり、結局入居することはできないようです。
港区や中央区とは、まちの構成要素や機能がまったく違うのに、誰が、何を求めてタワーマンション開発などをしようとしているのでしょうか。
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